紅葉の名所「長門峡」は渓谷に囲まれた山口県で人気のハイキングスポット

秋の行楽シーズンの定番の観光といえば、紅葉狩り。

山口県には紅葉の名所が数多くありますが、渓谷の美しい景色と紅葉の両方を楽しめる「長門峡(ちょうもんきょう)」は、毎年多くの人が訪れる観光スポットです。

「21世紀に残したい日本の自然100選」にも選ばれた長門峡は、萩市と山口市をまたぐ阿武川沿いの渓谷。

春には藤や桜、夏の新緑、秋の紅葉、冬の雪景色と、1年を通して違った顔を持ち、川の流れによって浸食されてできた岩肌と相まって、とても見ごたえのある景色が広がります。

渓谷沿いの遊歩道は人気のハイキングコースになっており、本格的なトレッキングを楽しむ人々も行き交います。

そんな紅葉狩りで賑わう長門峡へ、山が色づき始めた11月初旬に訪れてみました。

遊歩道への入り方

長門峡は南北へ伸びている全長約12kmの渓谷で、遊歩道が設置されているのは、そのうちの約5.1km。

スタート地点は2カ所あり、南側の道の駅「長門峡」横の入り口と、北側の「竜宮淵(りゅうぐうぶち)」にある入り口です。どちらにも広い駐車場があるので、そちらへ車を置き出発します。

とはいえ、往復約10kmの道のりは、初心者には結構ハードなもの。そんな場合には、シーズン中に運行しているシャトルバスを利用して、片道だけのハイキングを楽しむのもおススメです。

それでも5km歩くのはちょっと辛い・・・という場合は、行けそうな所まで進んで引き返しても、充分長門峡の素晴らしさを堪能できると思います。

私は今回、道の駅「長門峡」に車を停め、シャトルバス「竜宮淵」まで移動、紅葉橋まで歩き、来た道を折り返して再び「竜宮淵」へ。帰りもシャトルバスを利用して道の駅「長門峡」へ戻る、という方法を取りました。

「竜宮淵」まではシャトルバスの利用がおすすめ

シャトルバスの発着所は、道の駅「長門峡」に向かって右手の駐車場入り口付近にあり(竜宮淵の発着所は駐車場にある)、現地で片道の乗車賃を払い、乗り込みます。

「竜宮淵」まで直接車で行ってもよかったのですが、片道30分かかる道が、ちょっと狭いような・・・という懸念があり、シャトルバスを利用することにしました。

道の駅「長門峡」目の前の9号線を南下し、310号線を右手に入り北上していくのですが、車でチャレンジしなくてよかったと思いました。

きれいに舗装された車道で、基本的には片側1車線なのですが、部分的に道路幅が狭い場所があり、対向車がきたらどうするの?というくらいの幅しかないです。山道にあまり慣れていない方や、大型の車の方は無理をせず、シャトルバスの利用をおすすめします。

【シャトルバス詳細】

運行期間:2021年11月3日(水/祝)~11月23日(火/祝)
便数:1日3便(道の駅長門峡発/11:00から2時間おきに3便、竜宮淵発/12:00から2時間おきに3便の運行、最終便は竜宮淵16:00発)

利用料金:大人(中学生以上)1,000円、子供(小学生)500円、小学生未満無料
※私が訪れた11月3日は祝日だったせいか臨時便が運行していて、30分おきくらいの頻度で走っているようでした。

詳細:道の駅 長門峡 公式サイト

出発前に腹ごしらえ

「竜宮淵」に到着しました。

いざ、ハイキングへ出発!・・・と、その前に、お腹が空いたので、まず腹ごしらえをすることにしましょう。

長門峡付近には、道の駅「長門峡」にある「お食事処 長門峡」の他にも、遊歩道の中腹に1カ所、「竜宮淵」に2カ所の食事処があり、今回は、「竜宮淵」にある「竜宮茶屋」へおじゃましました。

駐車場から建屋のある方へ進んで行くと、岸壁にせり出た竜宮茶屋が見えてきました。朱色に塗られた柱が、まるで竜宮城のよう。

店内には座敷とテーブル席があり、長門峡の景色を食事をしながら楽しめる、大きな窓で囲まれています。

注文したのは、あゆの塩焼きと「せごし」がメインの「竜宮定食」。長門峡へ来たからには食しておきたい、阿武川で獲れる名物のあゆ。

「せごし」は、背骨と皮が柔らかい鮎だからこそできる調理法で、鮎をそのまんま輪切りにしたお刺身です。

初めて食べましたが、背骨のコリコリ食感が良いインパクトになり、とっても美味しかったです。新鮮な鮎でしか味わえない一品ですので、是非ご賞味ください。

【食事できる場所】

<竜宮茶屋/竜宮淵>

住所:〒758-0141 山口県萩市川上3919-48
電話:0838-54-2964
営業時間:10:00~17:00
定休日:なし

<龍宮にしむら/竜宮淵>

住所:〒758-0141 山口県萩市川上3919-95
電話:0838-54-2966
営業時間:不明
定休日:不明

<鈴ケ茶屋/長門峡中腹>

住所:〒758-0141 山口県萩市川上野戸呂8224
電話:0838-54-2926
営業時間:11:00~16:30
定休日:不定休

ハイキングへ出発

お腹も満たされ、ようやく出発です。

遊歩道への入り口は、竜宮淵茶屋前の細い道を奥に進むとあります。長門峡の遊歩道は、舗装されておらず滑りやすいので、スニーカーや登山靴など、滑りにくい靴がおすすめです。

また、道幅も結構狭いので、他の方とすれ違う時はどちらかに寄って道を譲り合いましょう。

水の流れが穏やかで、静かな時間が流れる「竜宮淵」。周辺の紅葉が水面に映り、とても神秘的な空間です。

一歩進むごとに違った景色が広がります。

心地よい水音を立てる「白糸の滝(しらいとのたき)」

小さなトンネルを潜り抜けると、インパクトのある真っ赤な「紅葉橋(もみじばし)」が現れました。

紅葉橋へは、左右の階段から上がって渡ることが出来ます。つり橋のように揺れないので、全然怖くはありませんでした。歩道橋のような感覚です。

橋の上からの景色も絶景なので、是非登ってみてもらいたいです。

「竜宮淵」から「紅葉橋」までは、片道約15分。この日は天気があまり良くなく、ときおり雨に降られましたが、一足早い紅葉を満喫することが出来ました。

お土産は道の駅「長門峡」で

さて、良い運動をした後なので、小腹が空きました。

道の駅「長門峡」併設のテイクアウトコーナーで行列に並び、米粉のもちもち感が楽しめる甘~いソフトクリームで体力を回復。

同じくテイクアウトコーナーで購入した、和牛コロッケを夕飯にいただきましたが、肉のうま味たっぷりでしっかりと肉感も感じられ、美味しくいただきました。

道の駅「長門峡」にある、直売所「あとうの恵み」の印象が以前と何か違うと思ったら、2019年に改装してリニューアルオープンしてオシャレになっていて、トイレの数も多く、キレイになっていました。(「竜宮淵」にあるトイレは、女子トイレには和式しかありませんが、身障者トイレは洋式です。)

直売所「あとうの恵み」の売り場も広くなり、商品が増えていて選ぶのも困るほど。私は、阿東のお米で作った米粉のパンやスイーツをお土産にしました。

まとめ

阿武川の渓流によって作られた、四季折々の美しい景色を見せてくれる、長門峡。

往復約10kmのハイキングは辛い、という方には、シーズン中運行しているシャトルバスの利用がおすすめです。

11月初旬に訪れたこの日は、紅葉がまだピークではない様子でしたが、薄く色づいた山々、ひんやりと澄んだ空気、水の流れる音に、心身ともに癒されました。

雄大な自然が作り出した名勝「長門峡」へ、是非足を運んでみてください。

基本情報

景勝地名:道の駅「長門峡」
住所:〒759-1231 山口県山口市阿東生雲東分47番1
電話:083-955-0777
営業時間:直売所「あとうの恵み」 9:30~18:00
お食事処「長門峡」 平日10:30~15:00、休日10:30~16:00
テイクアウトコーナー 9:30~16:00
定休日:第2火曜(8月:第1火曜、11月:定休日なし)
年末年始(直売所「あとうの恵み」・テイクアウトコーナー 12月31日午後~1月1日、お食事処「長門峡」 12月31日~1月1日)
駐車場:普通車79台(竜宮淵約100台)
※紅葉シーズン中、駐車場はすぐに満車状態になりますので、道の駅「長門峡」すぐ近くのJR山口線、長門峡駅のご利用が便利です。

 

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