全国的にも珍しい屋内禁煙のビリヤード場「キュースポーツAQA」

今、山口県はビリヤードが熱いんです。

2018年5月に行われた全日本都道府県対抗ポケットビリヤード選手権大会では、昨年の39位から大躍進し初優勝をつかみ取りました。

この大会に出場した選手2人が練習場として通うのが、宇部市の「キュースポーツAQA(アクア)」です。

玄人しか入れないのでは？と思いがちですが、初心者歓迎で様々な年齢のお客様がビリヤードを楽しんでいます。

「キュースポーツAQA」の魅力をお伝えします。

全国でも珍しい屋内禁煙のビリヤード場

宇部市中央町にあるビリヤード場「キュースポーツAQA(アクア)」は、全国でも珍しい屋内禁煙のビリヤード場です。

しかし、2005年のオープン当初から禁煙だったわけではありません。

屋内禁煙となったのは2012年７月から。

妊婦さんに赤ちゃん、子供からお年寄りまで、誰もが安心して一緒にビリヤードを楽しめる場所を作りたいとの思いから、屋内禁煙に踏み切ったそうです。

愛煙家の方のために店舗の外に喫煙所を2か所設けていることもあり、煙草を吸わない人だけでなく愛煙家の常連さんも多いとか。

また、キュースポーツAQAは繁華街にあるにも関わらず、2005年のオープン当初からお酒を一切取り扱っていません。

ここには、「ビリヤードを純粋にスポーツとして楽しんでほしい」という店長さんの思いがあるからです。

「お酒を飲みながら煙草をくわえて嗜む大人の遊び」のイメージから脱却した、健全なスポーツの場としてのビリヤード場を実現しようとしているのがキュースポーツAQAなのです。

脳梗塞を乗り越えたお茶目な店長が出迎えてくれます

キュースポーツAQAを経営しているのは、店長でもある中石さん。カメラを向けるとアフロをかぶってくれるお茶目な人です。

中石さんは大学生の時にビリヤードを始め、トッププロとして有名な故桧山春義氏に師事、同氏が経営するビリヤード場「チュニー」で働きながら腕を磨きました。

2006年の第46期名人戦では優勝し、名人位の田中裕也選手と戦い惜しくも敗れた経歴を持っています。

しかし、2014年５月に41歳の若さで脳梗塞を発症してしまいます。幸いにも体の麻痺などはありませんが、視野の欠損や空間認識に障害が出てしまったため、ビリヤードは初心者レベルになってしまったそう。

それでも、毎日お客様と撞いたり練習を重ねたりしたことで、以前ほどではないものの、ビリヤードの腕は徐々に戻ってきたそうです。

健康にも気を遣うようになり、倒れるまでは設けられていなかった定休日を設定し、現在は毎日お店に立たれています。

前看板娘はプロに転向、現在の看板娘も山口県大会で優勝経験ありの実力者

キュースポーツAQAには、現在ビリヤードのプロとして活躍する藤井寛美選手が、アマチュア時代に在籍した店でもあります。藤井選手はAQAオープン当初からプロに転向した2008年７月まで、看板娘を務めました。

現在も宇部に帰省の際にはお店に顔を出すこともあるそうです。

現在看板娘を務める久米妙子さんは、明るく元気で笑顔が素敵な女性。2017年4月に行われた山口県9ボール大会女子級で優勝しています。

とても人懐っこく話しやすいので、初めてのお客様でも話しやすいと評判です。

初心者から上級者まで誰もが楽しめる工夫が満載

キュースポーツAQAでは、初心者でも店主の中石さんや女性店員の久米さんが優しく丁寧に教えてくれます。指導料は無料で、ビリヤードを始めて行う人でも5分のレッスンで楽しく遊べるようになるとか。

初心者には課題を用意しており、10問クリアするとマイキューをプレゼントなど、初心者にありがたいサービスが満載です。

上級者や常連さん向けには、1か月間の店内対戦時に出たマスワリ数でキングを決定する「マスワリランキング」や、対戦成績でセット数のハンデ上下が変動する「ハンデランキング」を開催しています。

また、公益社団法人日本ビリヤード協会（NBA）主催のビリヤード検定の会場にもなっています。

ビリヤード検定は、初心者から上級者まで受けることができる、自分の実力を知るための検定です。

山口県では唯一の公式会場となっています。

まとめ

今回はオープン前にお邪魔させていただきましたが、オープン後はたくさんのお客さんでにぎわっています。

ガラス張りで外からも見えるので、初めてでもとても入りやすいお店です。出張などで県外から来られるお客さんもいるそう。

宇部に来られた時には、ぜひビリヤードも体験してみてはいかがでしょうか。